学園の森キッズクリニック customer interview

お子様に寄り添う医院デザインを

学園の森キッズクリニック

茨城県つくば市学園の森2丁目21-1

https://gakuenkids.com/
院長 黒澤 信行 様

BEYOND CLINIC DESIGN

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01
質問

「まずは、クリニックを開院されるにあたって、どんな課題や不安を感じてい らっしゃいましたか?」

回答

いちばんの不安は、子どもたちとご家族が“安心して過ごせる場”を、限られた面積と予算のなかでどう実現するかでした。つくば・学園の森はベビーカーやきょうだい連れのご家庭が多く、感染症シーズンの動線分離、見守りやすい待合、授乳やおむつ替えのプライバシー、そしてスタッフがスムーズに動けるバックヤードの配置――これらを同時に満たす設計ができるのかが心配でした。

02
質問

「その中で、なぜ私たちの設計事務所に依頼いただいたのでしょうか?」

回答

初回の相談で、“医療機能の正確さ”と“子どもの目線のやさしさ”を同じ熱量で語ってくださったことが決め手でした。動線図だけでなく、ベビーカーの回転半径や、泣いてしまった子が落ち着けるコーナーの光環境まで具体的にイメージを共有してくださり、「ここなら地域の子育てに寄り添う空間を一緒につくれる」と感じました。

03
質問

「設計やデザインのプロセスで、印象に残っていることはありますか?」

回答

“子どもの目線の細かい検討”が忘れられません。子供視点を最大限検討し、角の丸め方やサインの位置、受付カウンターの高さを一つずつ検証しました。また、待合の床材は実物を現地で比較し、図面だけでなく、1/1 の仮設モックアップでスタッフ動線を確認したことで、子供の“すれ違い事故”なども事前に解消できました。

04
質問

「費用面の心配はありましたか? 進めてみていかがでしたか?」

回答

各案に概算のレンジと代替素材の選択肢をつけていただけたので、迷わず判断できました。特に、感染動線・空調・吸音といった“効き目の大きい投資”に集中し、仕上げの一部は段階導入にするなど、無理なく質を担保できたと感じています。結果的に、予算内で納得度の高いバランスに落ち着きました。

05
質問

「実際に完成したクリニックをご覧になって、最初の印象はいかがでしたか? また患者さんやスタッフさんの反応はいかがでしょうか?」

回答

光がやわらかく回る待合に、木質の落ち着きと清潔感が同居していて、最初に入った時にほっとしました。スタッフからは「視線が通るのに生活感は見えすぎない」「動線の無駄が減って残業も減った」という声が多いです。患者様からは「院内のサインがわかりやすく移動しやすい」「きょうだいがいても目が届く」「ここに来ると子どもが落ち着く」といったお言葉をいただき、医療の手前の“安心”が空間で支えられていることを実感しています。

06
質問

「振り返って、もっと工夫できたと思う点はありますか?」

回答

強いて挙げるなら、季節ごとの発熱外来の増減に合わせて待合の一部をより柔軟に切り替える可動計画を、もう半歩だけ広げても良かったかもしれません

07
質問

「日常の診療や運営の中で、この空間をつくって良かったと感じるのは どんな時ですか?」

回答

診察が終わったお子さんが「また来るね」と手を振ってくれる時です。痛い思いをしたかもしれないのに、空間がその経験をやわらげてくれる。ご家族が深く息をついて表情が和らぐ瞬間、スタッフ同士が自然に声を掛け合える余裕が生まれている瞬間にも、設計の力を感じます。医療は人が行いますが、人を支えるのは“場”です。学園の森のまちにふさわしい、やさしく頼れる拠点を一緒に形にできて、本当に良かったと思っています。