collaboration office:向かい合うベンチとテーブルのある小空間

オフィスレイアウトの決め方|人数・動線・会議室を整理する手順

オフィス内装
collaboration office:向かい合うベンチとテーブルのある小空間
collaboration office(東京都中央区)/STREAM. · 事例詳細

使いやすいオフィスレイアウトは、机を何台置けるかだけでは決まりません。出社人数、作業内容、会話の量、来客の動きを整理し、必要な場所の関係を決めることが出発点です。収納や通路を最後に残すと、席は足りていても仕事がしづらい空間になります。

本記事では、固定席を中心とした事務所にも、自由に席を選ぶ職場にも使える計画の手順を紹介します。図面を描き始める前に集める情報と、提案図面を確認するポイントを押さえましょう。

レイアウトに必要な人数・仕事・動線を整理する

社員数と必要な席数は分けて考える

社員が30人いるから30席必要、と単純に決める前に、出社の実態を確認します。外回りが多い部署、日によって在宅勤務がある部署、毎日同じ席で作業する部署では条件が違います。曜日や時間帯ごとの人数を記録すると、必要な席と予備の席を検討できます。

平均値だけを使うと、全体会議や研修の日に席が不足することがあります。通常時、混雑時、全員集合時の三つの使い方を考えておきましょう。臨時の作業場所を会議室と兼ねる場合は、その時間に会議ができなくなる影響も確認します。

さらに、半年後や一年後の増員予定を聞きます。将来の人数が不確定なら、すべての机を先に買うのではなく、増やせる場所と電源の余地を確保する方法があります。現時点の使いやすさを犠牲にせず、変化に対応できる配置を目指します。

部屋の数より仕事の種類を整理する

「会議室が二つ欲しい」という要望は、利用内容まで分けると具体的になります。二人の短い相談、六人の定例会議、一人のオンライン商談では必要な広さも音の条件も異なります。同じ仕様の部屋を増やすより、使い方に合った場所を組み合わせる方が適する場合があります。

集中して資料を作る時間が長い会社なら、人の往来が少ない席が必要です。短い相談が頻繁な会社なら、机を立たずに話せる関係が役立ちます。ただし、その声が別の作業を妨げないよう、距離や向き、間仕切りを組み合わせて考えてください。

印刷、荷物の受け取り、備品の補充なども仕事の一部です。会議室と執務席だけを配置すると、段ボールや備品が通路にはみ出すことがあります。日々発生する作業を書き出し、それぞれに置き場と移動経路を割り当てましょう。

動線は来客・社員・物の三つで確認する

来客の動線は、入り口、受付、待機場所、会議室、退室までを順に確認します。初めて来た人でも迷いにくく、業務情報が見えすぎない配置を目指します。面接などで複数の来客が重なる場合は、待機する人同士の位置関係にも配慮が必要です。

社員の動線では、頻繁に行き来する場所を近づけます。ただし複合機や収納の前に人が集中すると、通路が詰まりやすくなります。扉を開ける場所と、人が立ち止まる場所を図面に書き込むと、線だけでは分からない混雑が見えてきます。

物の動線は、搬入、保管、使用、廃棄をつなぎます。大型の荷物を扱う会社では、通常の歩行だけでなく台車の動きも確認します。必要な通路寸法は建物条件や用途により確認し、家具の間隔だけで安全性を判断しないようにしましょう。

配置案と事例から使い方を検討する

配置の違いを比較するための表

配置の方向 検討しやすい働き方 確認する点
向かい合わせの島型 チーム内の短い相談が多い 会話と視線の影響
同じ方向を向く配置 画面作業に集中する時間が長い 相談のしやすさ
壁・窓に向く席 短時間の個人作業 光の映り込み、電源
共有の長いテーブル 人数や使い方が変わる 荷物、座席管理、音

どれか一つに統一する必要はありません。部署の仕事が違うなら、固定席と共有席を組み合わせる方法もあります。流行の形式を先に選ばず、仕事に合う部分を取り入れることが大切です。

比較案は、同じ席数だけでなく、同じ収納量や会議機能でそろえて見ます。片方の案だけ収納が少なければ、広く見えても公平な比較にはなりません。必要条件を満たしたうえで、移動のしやすさと変更のしやすさを評価します。

STREAM.の事例写真から配置の関係を見る

東京都中央区の「collaboration office」では、窓際の席やガラスで区切られた打ち合わせ空間を組み合わせています。窓側の開放感を生かしながら、仕事の内容に応じた居場所を設けた構成です。個人作業と打ち合わせの距離を考える際は、席の向きと空間のつながりに注目してみてください。事例を見る

collaboration office:ガラスの間仕切りで区切られた打ち合わせ空間
collaboration office(東京都中央区)/STREAM. · 事例詳細

ガラスで区切ると奥まで視線が通り、別の部屋とのつながりを感じやすくなります。一方で、会議中の画面や資料が見えないようにする配慮も必要です。席の向きや目隠しの位置を図面に書き込み、開放感と情報管理を両立できる配置を検討しましょう。

collaboration office:窓際のカウンターと丸いテーブルがある空間
collaboration office(東京都中央区)/STREAM. · 事例詳細

図面を確認するときは一日の行動を再現する

出社して荷物を置き、席へ移動し、会議に参加し、資料を取り出して帰宅するまでを図面上でたどります。来客対応や掃除も含めて確認すると、置き忘れやすい収納、使いにくい扉、遠すぎる共用設備に気づきやすくなります。

椅子を引いた状態、収納を開けた状態、席がすべて埋まった状態も考えます。余白があるように見える図面でも、家具が実際に動くと通りにくくなることがあります。机や椅子はできるだけ予定する製品の寸法で検討し、後の変更を反映してください。

完成後の評価方法も先に決めます。会議室の不足回数、席を探す時間、通路に物が置かれる場所など、観察できる項目にすると改善につながります。利用者の声を聞く際も「使いやすいですか」だけでなく、具体的な場面を尋ねると課題が分かります。

配置案を実際の動作で確かめる

家具の寸法と人の動きを再現する

図面を見慣れていない人が多い場合は、今のオフィスの床に予定する机や収納の範囲を示し、動きを試す方法があります。椅子を引く、二人がすれ違う、荷物を持って曲がるなど、日常の動作を再現してください。寸法の数字では気づけなかった使いにくさを共有できます。

たとえば、通路に面した収納を増やす案では、扉を開ける人と通る人が重ならないかを試します。引き戸に変える、収納の位置をずらす、使用頻度の低い物を別の場所に置くなど、原因に応じた選択肢が考えられます。通路を広げるだけで解決しようとすると、他の機能の面積が不足することがあります。

相談する相手との関係を確認する

会話が多いチームの席は、普段相談する相手との関係も確認します。組織図では別部署でも、毎日連絡する相手が近い方がよい場合があります。反対に同じ部署でも、集中作業と電話対応を離した方が適することがあります。部署名だけでなく実際のやり取りを基に配置を考えましょう。

試した結果は写真と短いメモで残します。どの場面で誰が困ったか、何を変えれば改善したかをまとめると、次の図面へ反映しやすくなります。最終案を承認した後に家具の製品が変わる場合も、寸法差を確認し、この検証結果が崩れないかを見直してください。

検証結果を次の図面へ反映する

レイアウトの確認は、机を詰める作業ではなく、仕事の流れを確かめる作業です。日常でよく起こる場面を優先して検証するほど、完成後の細かな不便を減らす判断につながります。

よくある質問

人数が増える予定でも固定席でよいですか?

仕事に合うなら固定席も選択肢です。机を増やせる場所、電源、収納、会議室の余力を確認し、将来変更する部分を決めておきましょう。

会議室を減らせば席を増やせますか?

面積は確保できますが、打ち合わせの場所不足につながる可能性があります。会議の人数と時間を調べ、小部屋や短時間の相談席へ置き換えられるかを考えます。

今の家具を使って配置だけ変えられますか?

可能かどうかは寸法、配線、床、移動経路などで変わります。家具一覧と現況図を用意し、作業を止める時間も含めて検討してください。

レイアウト相談では、人数表と一日の仕事の流れが有効です。STREAM.のオフィス事例を参考に、現在の困りごとと実現したい使い方をお問い合わせからお伝えください。